移動平均線がサポートライン・レジスタンスライン(レジサポ)として機能する

前日の高値や安値、ラウンドナンバーと言われてるキリの良い数字は、非常に多くの投資家が意識し、何らかのアクションが起きやすいポイントでもあります。
それまで、順調に上昇を続けていても、前日の高値付近でその勢いがなくなったり、ラウンドナンバーで跳ね返されたりというのは結構よくある話でもあります。
上昇中の上値の抵抗線をレジスタンスライン、下降中の下値を支える支持線をサポートラインと呼びますが、移動平均線で相場が跳ね返されるという現象は、トレードをしている多くの方がご覧になったことがあるかと思います。
これは正に移動平均線がレジスタンスライン・サポートライン(レジサポ)として機能している状態です。
移動平均線がサポートラインになる例
下記は、単純移動平均線を表示したチャートです。
ローソク足に張り付いている青のラインが8SMAで、赤が20SMA、緑が75SMAです。
上昇トレンドにある中で、移動平均線がサポートラインとなって上値を切り上げて行っています。
何度となく移動平均線にぶつかっては跳ね返されている様子が伺えますが、途中、それまでの下値の支えであった20SMAを抜けますが、75SMAに支えられ反発しています。
移動平均線がサポート、レジスタンスライン(レジサポ)として機能する時は、先程のチャートで言いますと8SMAよりも20SMA、20SMAよりも75SMAといったように、短期よりも中期、中期よりも長期の移動平均線の方が強固なサポートライン、レジスタンスラインとなります。
逆に長期の移動平均線を抜けると、トレンドの転換点として意識されますが、『ダマシ』も発生し、上昇トレンドの場合、長期の移動平均線を割り込んだとしても、結局は下ヒゲだけ付けて、再び移動平均線の上に戻ることもあります。
移動平均線がレジスタンスラインになる例
移動平均線がレジスタンスライン(抵抗線)になる場合は、下降相場にある中で、ローソク足が移動平均線の下に位置し、上昇しようとしても移動平均線に跳ね返されて、下値を切り下げて行きます。
ダマシも多く全てを信用するのは危険
先程ご紹介したチャートは、わかりやすく移動平均線がきちんとサポートラインとして機能している場面をご紹介しました。
実際は、ダマシも多く、相場の転換点を移動平均線だけで判断するのは危険です。
また、移動平均線は、平均化する期間を個人で設定することが可能ですが、設定する期間によって当然ラインの位置も変わってきますので、見方も異なってきます。
【ヘッジファンドとは?その投資法とは?】でもお伝えしましたが、意識される価格帯やラウンドナンバー付近は、反転することも多いですが、逆にそれを利用して仕掛けてくる投資家もいますので、一旦意識されるラインを割っておいて、相場が反転したと見せ掛け元の流れに戻したり、意識されるポイント付近にあるストップロスを巻き込んで加速させることもあります。
移動平均線は、サポートライン、レジスタンスライン(レジサポ)として機能する面も持ち合わせていますが、あくまで相場を判断する指標の一つに過ぎないということを覚えておいてください。
全てを移動平均線で判断するのは不可能ですので、他の指標と合わせて統合的に判断、分析することが重要です。
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