マルチタイムフレーム分析(MTF)とは?

マルチタイムフレーム分析(MTF)とは?

この記事では、マルチタイムフレーム分析とはどのような分析方法であるのか解説します。

略してMTFとも言われるマルチタイムフレーム分析は、異なる時間軸のチャートを見て現在の相場状況やトレンドの方向性や有無等の相場環境を把握して、エントリーポイントを探る分析方法です。

マルチタイムフレーム分析(MTF)とは?

FXトレード戦略の一つとしてあげられるマルチタイムフレーム分析(MTF)とは、簡単に言えば、異なる時間軸のチャートを見て、現在の相場状況やトレンドを把握したうえで、エントリーポイントや決済ポイントを探る分析法です。

トレードスタイルには、短期勝負のスキャルピング、中期のデイトレード、長期運用のスイングトレードがありますが、これらトレードスタイルに関係なく応用が利く分析法です。

長いの時間軸から短い時間軸に落とし込んで行き、執行時間足で仕掛けのポイントを探ります。

長い時間軸の方向に、短い時間軸が進む確率が高いという点に優位性を持たせた分析方法です。

マルチタイムフレーム分析のメリット

マルチタイムフレーム分析のメリットは、なんといっても一つの時間軸チャートだけではわからない情報が得られるというところにあります。

「木を見て森を見ず」という言葉もあるように、トレードにおいても、大局を把握せずに目の前の値動きだけを見ていては相場に翻弄されてしまったり、目の前の動きに捉われて流れに逆行してしまうことになります。

マルチタイムフレーム分析
USD/JPY 1分足

例えば上記1分足は、上昇トレンドのように見えますが…

マルチタイムフレーム分析
USD/JPY 60分足

60分足チャートで見てみると、1分足チャートで見ていた期間はダウントレンドの最中の戻り局面であることがわかります。

このように、執行時間足だけ見ていたらわからない情報が、マルチタイムフレーム分析をする事で見えてきます。

マルチタイムフレーム分析の基礎

ここでは、マルチタイムフレーム分析の基礎となるチャートの読み取り方をご紹介します。

マルチタイムフレーム分析では、異なる時間足を同時に見ることになりますが、その基本となるのは、トレンドフォローであり、長い時間軸から短い時間軸に落とし込んで行く、ということです。

マルチタイムフレーム分析
USD/JPY 日足

まずは、日足を見てみましょう。大きな上昇トレンドから一転、下降トレンドに入っていることがわかります。

マルチタイムフレーム分析
USD/JPY 4時間足

4時間足を見ても下降トレンドの状態であることが確認できます。

マルチタイムフレーム分析
USD/JPY 1時間足
マルチタイムフレーム分析
USD/JPY 30分足

1時間、30分足に落とし込んでも下降トレンドとなっています。

日足、4時間足、1時間足、30分足と落とし込んで見てみると、一貫して下降トレンドですので、トレンドに乗るのであれば「売り」で入ることになります。

まずは、「売りでエントリー」と方向が決定したら短い時間足でエントリーポイントを探ることになります。

時間軸によって方向性が違う場合

マルチタイムフレーム分析を行う上で、時間軸によって方向性が違うということがあります。

例えば、日足と4時間足は上昇トレンドなのに、30分足は下降トレンドである…といった具合です。

その場合、長い時間軸が示す上昇トレンドを狙うべきか、より今の時間を表す短い時間軸の下降トレンドを優先すべきか迷いが生じますが、この時の考え方を3点ご紹介します。

長い時間軸の方向性を優先する

まず一つ目の考え方は、長い時間軸のトレンドを優先するということです。

例えば、4時間足では上昇トレンド。でも30分足では下降トレンドを表しているとします。この時、下降トレンドは無視して、長い時間軸に同調するという方針で、30分足の下降トレンドから上昇トレンドに転じる場面を狙うという方法です。

これが1番わかりやすく、シンプルな考え方で、マルチタイムフレーム分析での基本です。

トレーダーやトレードスタイルによって見る時間軸は異なりますが、要は自分が見ている一番大きな時間軸に方向性に沿ったエントリーをするということです。

短い時間軸の方向性を優先する

二つ目の考え方は、短い時間軸の方向性を優先するというものです。先程とは真逆の考え方です。

大きな時間軸のトレンドに逆行するトレードとなりますので、大きな利益を狙わずに、相場の節目を狙って適度に利確を行います。

例えば、4時間足のサポートラインに向かって相場が動いているとき、売りで入ってそのサポートライン付近で利確するといった具合です。

長い時間軸のチャート形状を把握し、節目となるポイントに到達するまでの細かい利益を取っていく方法です。

この方法は、あくまで大きなトレンド方向とは逆行する形となりますので、大きな利益は期待できません。それなりにトレード回数は増えてくれますが、このようなトレードは損大利小になりやすい傾向にあります。

方向性がはっきりしないときは様子見も必要

マルチタイムフレーム分析は、基本的に長い時間足から短い時間足に落とし込んで、方向性の確認、これからの展望を予測します。

それは、長い時間足のトレンド方向に、その後も進む確率が高いという点に優位性を持たせているためです。

しかし、トレンドの終焉、転換というのは、短い時間足から発生し、長い時間足へと繋がっていきます。ですから、長い時間足で下降トレンドであったとしても、短い時間足に落とし込む中で、下降トレンドと言えない、トレンドが転換していると疑わしいときは、エントリーを見送り、方向性がはっきりするのを待つということもFXにおいて立派な戦術であるということも頭に入れておいて下さい。

マルチタイムフレーム分析まとめ

初心者は長い時間軸の方向に従いましょう。何故なら、長い時間軸は、短い時間軸よりも影響力が大きいからです。

1分足より1時間足を意識しているトレーダーの方が多く、1時間足より日足を意識しているトレーダーの方が多いです。

スキャルピングトレーダーが与えるチャートへの影響は、1分足からせいぜい15分足まで。デイトレーダーが与えるチャートへの影響は、1分足から1時間足まで。スウィングトレーダーは、1分足から日足や週足にまで影響を与えます。

つまり、長期の時間足は、短い時間足を包括するのです。

マルチタイムフレーム分析 イメージ

そういう意味でも、初心者は影響力が大きく、ノイズによる騙しが少ない長い時間軸の方向に従うトレードが良いです。

1つのチャートだけ見るのと、マルチタイムフレーム分析で上位の時間軸を見るだけで、チャートの見え方が大きく変わってきます。

マルチタイムフレーム分析は、相場の背景を読み取るのに優れた分析方法です。取り入れない手はありません。